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昔は釣りが好きだった。でも、いつのまにか行かなくなった——。この記事を開いたあなたは、たぶんそういう人だと思います。
道具は押し入れの奥にしまったまま。たまにテレビの釣り番組や、SNSで流れてくる釣果の写真を見て、胸の奥がほんの少しだけ動く。でも「今さらなあ」と思って、そっと閉じる。そんな繰り返しかもしれません。
もしかすると、なかなか釣りに戻れないのは、昔と同じ釣りに戻ろうとしているのが原因かもしれません。
人生のステージが変われば、自分に合う釣りのスタイルも変わります。重い荷物を背負って一日中粘る釣りが、今の生活に合わないなら、今の自分に合う釣りに変えるという発想が、釣り再開のスタート地点なのかもしれません。この記事では、20年近く釣りから離れていた私自身の話を交えながら、今のあなたに合う釣りを見つけ直すお手伝いをします。最後に、今の自分にピッタリの釣りスタイルを5分ほどで確かめられる診断も用意しました。
釣りをやめたのは、あなたのせいじゃない
釣りから離れる理由は、人によってさまざまです。仕事が忙しくなった。結婚して、子どもが生まれて、自分の時間がなくなった。一緒に行っていた仲間と、なんとなく疎遠になった。引っ越して、釣り場が遠くなった。年齢や体力に、少しずつ不安が出てきた。お金のかけ方を見直した。どれも、ごく当たり前の理由ばかりです。
そして、いちばん多いのはたぶんこれです。「面倒な割に、結果が出ない」。
せっかくの休みに時間をつくって出かけても、釣れない日は釣れません。クーラーボックスは空っぽのまま、汗だくになって片付けて帰る。お金も時間もたっぷり使ったのに、手元には何も残らない。そして次の週には、また仕事が待っている——。これではまるで罰ゲームです。
私も、まったく同じことを思っていました。「これなら、家でゆっくりしていたほうがマシだ」と。そう感じて当然なんです。あなたが飽きっぽいわけでも、根気がないわけでもありません。割に合わないと感じる釣りを、無理に続ける理由なんて、どこにもないからです。
だから、まずは肩の力を抜いてください。釣りから離れたことを、自分のせいだと責める必要はありません。問題は「あなた」ではなく、「あなたがやっていた釣りのスタイル」のほうにあっただけかもしれない。この記事は、そういう話です。
「なかなか行動する気になれない」の正体
「また行きたい気持ちはある。でも、なかなか行動する気になれない」。この感覚の正体は、あなたの頭の中にある「釣り」のイメージが、昔のまま止まっているのが原因かもしれません。
朝早く起きて、重いクーラーと何本もの竿を車に積んで、一日がかりで出かける。準備に半日、片付けにまた半日。もしあなたが「釣り=これ」だと思っているなら、そりゃあ腰も重くなります。今の生活に、その時間も体力も、もう残っていないからです。
でも、釣りのスタイルは一つではありません。
一日粘る釣りもあれば、夕方の一時間だけ近所の堤防に立つ釣りもある。大物だけを狙う釣りもあれば、小さな魚を気軽にたくさん釣る釣りもある。重装備で挑む釣りもあれば、リュック一つで成立する釣りもある。同じ「釣り」でも、必要な時間も、お金も、体力もまるで違います。
つまり、昔の自分の釣りに、そっくりそのまま戻る必要はないということです。今のあなたの時間、体力、お金、気分。それに合う釣りのスタイルを見つければ、釣りを再開するハードルは驚くほど下がります。
20年離れて、また竿を握るまで
少しだけ、筆者自身の話をさせてください。あなたと同じ「離れていた側」の人間だからです。
私が釣りを覚えたのは10代の頃。歳の離れた兄の影響で、ウキを使ったフカセ釣りをやっていました。でも高校生・社会人になると足が遠のき、「面倒な割に結果が出ない」と感じて、気づけば20年近く離れていました。
戻るきっかけは、30代になって住み始めた地元の海に大きなオニヒラアジが回ってきて、何度か釣れたことでした。その強力な引きと、釣り上げた時の達成感で釣りへの情熱が復活しました。でもその回遊が止まると、今度は二年近く釣れない時期が続き、また釣りへの意欲を失いかけていました。

転機は、一本の動画でした。あるYouTuberが、私がよく知る近所の場所で、カニをエサに大きなマクブ(沖縄三大高級魚の一つに数えられる魚です)を釣っていた。真似してみると、最初は何度もバラしたものの、試行錯誤の末にようやく一匹。あの達成感は忘れられません。

さらに、かぶせ釣りの動画から「貝が効くならムキアサリでも」と思いつき、試すとイシガキダイ(石垣鯛。こちらも市場で高値がつく高級魚です)が連発しました。

ちょっとした情報を一つ試しただけで、結果がこれほど変わる。20年離れていた私を引き戻したのは、高い道具でも気合いでもなく、たった一つの「自分に合った釣りのスタイル」でした。
実際に釣った魚は、釣果図鑑にまとめています。よかったらのぞいてみてください。
そして今も続けられているのは、スタイルを変えたからです。車を手放してバイク釣りに切り替えたところ、パックロッド(仕舞寸法の短い竿)でも十分釣れるし、ガソリン代は安い。家で仕事をしている自分には、夕方バイクでパッと出かけてサクッと釣って帰る身軽さが、驚くほど性に合いました。重い荷物も、一日がかりの計画もいらない。だから、今では週に何度も竿を出しています。
——とはいえ、これは私の場合の話です。あなたに合う釣りは別かもしれないし、それで全然いい。どんな釣りでも、また行こうかなと思えたら、それでうれしいです。
今の自分に合う釣りを探す
釣りから離れる要因になったのは、単に釣りのスタイルが自分に合わなかっただけかもしれません。
自分にピッタリの釣りのスタイルは何か、探してみましょう。
Q1
質問
こんな今のあなたに
ライトブッコミにおすすめのタックル
気になる釣りのスタイルは見つかったでしょうか。ここまで来たら、あとは小さく動き出すだけです。次は、いちばん手軽に再開できる方法を紹介します。
釣りを再開したいあなたにおすすめなのは「ライトブッコミ」
診断の結果が何であれ、もし「とにかく身軽に、もう一度始めたい」と思っているなら、私がいちばんにすすめたいのはライトブッコミです。さっき書いたとおり、20年離れていた私を引き戻し、今も続けさせてくれている釣りでもあります。
ライトブッコミは、ひとことで言えば「軽い投げ釣り」です。軽いオモリをつけた仕掛けを底へ投げ、竿を置いて、アタリを待つ。重装備の投げ釣りを、ぐっと身軽にしたスタイルだと思ってください。竿一本、リール一つ、シンプルな仕掛けとエサがあれば成立します。
なぜ、これが「釣りから離れた人」に向いているのか。あなたが釣りをやめた理由を、一つずつ見てみます。
「準備や片付けが面倒だった」人へ。ライトブッコミは道具が少なく、リュック一つにまとまります。前の晩からの仕込みも、大荷物の積み下ろしもいりません。
「時間が取れなかった」人へ。一日粘る必要はありません。仕掛けを投げて待つ釣りなので、夕方の一時間でも十分に成立します。思い立った日に、ふらっと行ける手軽さがあります。
「お金がかかる割に…」と感じた人へ。高価な道具は必要ありません。仕舞寸法の短いパックロッドでも釣れますし、バイクや自転車、徒歩でも行けるので、移動の維持費も抑えられます。
「体力に自信がなくなった」人へ。重い装備を担いで歩き回る釣りではありません。仕掛けを投げたら、あとは竿を置いて待つだけ。体力勝負ではないので、無理なく続けられます。
「結果が出なくて飽きた」人へ。エサを底に置いて待つので、何かしらが口を使ってくれる可能性が高い釣りです。坊主(ボウズ)で帰る日が減れば、「また行こう」という気持ちが自然に続きます。
必要なものは多くありません。扱いやすい竿(パックロッドでも十分です)、小型のリール、シンプルな仕掛けとエサ。基本はそれだけです。私が実際に使っているロッドとリールは、スコーピオンの実釣レビューと23シグナスの記事にまとめています。持ち運びはバイク釣行で持っていくアイテムも参考にしてください。あとは安全のためのライフジャケット、夏場の偏光サングラス、釣れた魚を入れるクーラーボックスがあれば、ひととおり揃います。
始め方は、拍子抜けするほど簡単です。近所の堤防や砂浜で、夕方の一時間。仕掛けを投げて、竿を置いて、アタリを待つ。それだけです。古い竿とリールが家にあるなら、ライン(糸)を巻き替えるだけで使えることがほとんどなので、まずは状態を確認してみてください。
診断でライトブッコミが出た人はもちろん、ほかの結果だった人も、迷っているならまずはこの軽さから入ってみてください。重い計画は、またあなたの足を止めてしまいます。今日の夕方、一時間。それくらいの気持ちで、ちょうどいいんです。
よくある不安に答えます
何年もブランクがあっても、また釣りを始められますか?
始められます。釣りの基本は大きく変わりません。むしろ今は道具が扱いやすく進化し、動画などで情報も手に入りやすくなっています。私自身、20年近いブランクから復帰できました。
道具は全部買い直す必要がありますか?
いいえ。昔の竿やリールが残っているなら、ラインを巻き替えるだけで使えることがほとんどです。足りないものだけ、最小限を買い足せば十分です。
一人でも釣りに行けますか?
行けます。一人は、自分のペースで好きな時間に行ける気軽さが魅力です。ただし安全のため、ライフジャケットの着用と、行き先・帰る時間を家族に伝えておくことだけは守ってください。
お金や時間がかからない釣りはありますか?
あります。身軽なライトブッコミやサビキなら、最小限の道具で、近所の堤防で、短い時間でも楽しめます。車がなくても成立します。
何から始めればいいですか?
まずは上の診断で、今の自分に合う釣りの方向を確かめてみてください。そのうえで、近所の釣り場に一時間だけ行ってみる。それが最初の一歩です。
釣りから離れていた時間は、無駄じゃない
釣りから離れていた時間は、無駄ではありません。生活が変わって、釣りに求めるものも変わった。それなら、今の自分に合う釣りに付け替えればいいだけです。そうすれば、また自然に通えるようになります。
最後に、私がいちばん伝えたいことを。ちょっとした情報を一つ試すだけで、結果はガラッと変わります。20年離れていた私が、そうでした。
このブログが、あなたにとってのその「ちょっとした情報」になれたら、これ以上うれしいことはありません。今日の夕方、一時間だけ。よかったら、また竿を握ってみてください。
PANDA FISHING CLUB ・ 診断
釣りスタイル診断
あなたにピッタリの釣り方は? 8つの質問でわかる。
本コンテンツにはプロモーション(Amazonアソシエイト)が含まれます。
堤防やサーフ、地磯、河口など、フィールドや狙う魚によって、釣りには大きく分けて ブッコミ/ライトブッコミ/フカセ/サビキ/ルアー・エギングの5つのスタイルがあります。 8つの質問に答えると、いまのあなたに合う1つと、最初に揃えたいタックルがわかります(約1分)。
Q1
質問
こんな人に向いています
まず揃えたいタックル
あわせて読みたい記事
5つの釣りスタイルとは
ブッコミ(投げ)は、重い仕掛けを底に置いて大物のアタリをじっくり待つスタイル。装備は増えますが、一発の価値が大きい釣りです。
ライトブッコミは、軽い仕掛けで身軽に動き、待ちと機動力を両立して数も魚種も狙う実利的なスタイル。堤防やサーフと相性がよく、手軽さから初〜中級者にも扱いやすいのが特徴です。
フカセは、ウキ・タナ・撒き餌を細かく調整して食わせる技巧派の釣り。腕がそのまま釣果に出るスタイルです。
サビキは、仕掛けとアミエビがあれば堤防で気軽に数釣りができる入門向けのスタイル。家族や友人と楽しむのにも向きます。
ルアー・エギングは、疑似餌を自分で操作して食わせ、移動しながら探すゲーム性の高いアクティブな釣りです。
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